畑の中心で愛を叫んだカニエ・ウエスト、あるいは田宮二郎−土をいじると躁鬱は治るか

なるべく煽った、じゃなく凝ったタイトルにしてみた。

セカチューを書いた作家は片山恭一さん。僕だけだと思うけど田んぼで躁鬱を治した作家、坂口恭平さんと片山恭一さんをいつも混同してしまう。いま並べて気づいたけど合ってるのは一文字だけだった。

 

片山恭一さんのセカチューは小説を読み映画もドラマも観た。2004年のTBS製作のドラマ版は綾瀬はるか山田孝之のコンビ。初めてドラマのDVDを購入したぐらい好きで、たまに観ると今も泣ける。ロケ地はプロデューサーの出身地だったか伊豆松崎、良い街で魚が旨いところ。片山さんは確か四国の出身でどこだっけ?と調べたら、そう宇和島南予地方の趣きある城下町、独特のタレで食べる鯛めしとブリが旨い。子供の頃の家族旅行とのちに仕事で訪れたことがある。話がズレたけど、考えてみたら他の片山さんの著作は一つも読んだことなくてセカチューしか知らない。でもそんな人のほうが多いかもしれない。

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実は坂口恭平さんのこともよく知らない。もちろん有名人だし同じ病気(躁鬱)だし、携帯番号を公開していて(何をやっているのかは知らないけど、なかなか出来ないことだ)、twitterのフォロワーは7万を超えるインフルエンサーだ、ということはもちろん知っている。だけどtwitterをフォローしてないのでツイートは読まないし著作も読んだことがない。要するに興味がない。いや興味がないとかいうレベルではない。どうやら僕は無意識に避けている。なんでだ?

 

坂口さんの一昨日のツイートが、一部で物議になっていて、昔からよく知るフォロワーさんが珍しく意見を表明している。そのうちの1人と別のフォロワーさんから「あなたはどう思うの?」と聞かれたので、慌ててツイートとTLを読んだら、あらまあ。ど素人の僕からみても躁状態と見て取れる。本を出版したあとのハイテンション(作家さんは、たまにそうなる)、あるいはマーケティング上の擬態なのかよく分からない。躁状態の人の「治った」は信じてはいけない、と緒方洪庵先生も言っていたじゃないですか(嘘です)

 

もし躁状態だとしたら、特に才能ある有名人の躁状態は制御不能の「オレ様状態」だから厄介だ。「カニエ・ウエストシンドローム」日本でいうと”田宮二郎症候群”(いずれもひきこ命名)に陥るので、ネットどころか周囲で何を言っても聞かないし、しばらく落ち着かないと思う。むしろ炎上するとかえって嬉しくなっちゃうから、身近な人(家族や医師)が適切にサポートしてあげないとやらかし放題。加えて始末が悪いのは、有名人だから多少やらかしても許されちゃう。イーロン・マスクさんもそんな感じ。

 

(あ、ちなみにカニエ・ウエストさんと田宮二郎さんの躁状態における行状はググってください。)

 

それで僕が坂口さんを無意識に避けてる理由はなんだろう、と考えていたら頭の良いフォロワーさんが呟いていて、膝を打った。鍵垢のかたなのでご紹介出来ないが、

 

「ま、情報商材みたいなもんですわ」

 

これ。坂口さんに興味が湧かないのはどこかの時点で「そっち方面の人」と頭の中で認定済みになっていて、何を読んでも入ってこないんだと思う。ただこれは先入観なしにその人の作品に対峙出来ないことであるから、僕の悪い癖だと思う。しかしもう治らないかな。

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twitterは学びの場である。